積立投資でいちばん難しいのは、下がっている最中に続けることです。私も2025年4月に評価額が一気に減ったとき、アプリを開く回数が明らかに減りました。どれくらい下がり、どれくらいで戻ったのかを数字で知っておくと、次に同じことが起きたときの心構えが変わります。当サイトが集計している35本の確定基準価額で、最大下落率(高値から安値までの下落)と、その高値を回復するまでの日数を調べました。
直近5年の最大下落と回復
| ファンド | 最大下落率 | 高値→安値 | 回復した日 | 回復までの期間 |
|---|---|---|---|---|
| FANG+ | -37.6% | 2021/11/17 → 2023/1/4 | 2023/5/19 | 約1年6か月 |
| NASDAQ100 | -27.7% | 2024/12/27 → 2025/4/9 | 2025/7/28 | 約7か月 |
| Slim 日経平均 | -25.5% | 2024/7/11 → 2024/8/5 | 2025/7/24 | 約1年 |
| S&P500 | -24.1% | 2025/1/24 → 2025/4/9 | 2025/8/1 | 約6か月 |
| Slim TOPIX | -24.0% | 2024/7/11 → 2024/8/5 | 2025/7/23 | 約1年 |
| 先進国株式 | -21.6% | 2025/1/24 → 2025/4/9 | 2025/7/16 | 約6か月 |
| オルカン | -20.5% | 2025/1/24 → 2025/4/9 | 2025/7/11 | 約5か月半 |
| iFree インド株 | -20.3% | 2024/7/10 → 2025/3/11 | 未回復(2026/8/25時点) | |
| 新興国株式 | -18.1% | 2024/7/11 → 2025/4/9 | 2025/6/26 | 約11か月 |
| Slim 8資産均等 | -10.6% | 2024/7/11 → 2025/4/9 | 2025/6/25 | 約11か月 |
| Slim 先進国債券 | -10.0% | 2022/9/8 → 2023/1/4 | 2023/6/19 | 約9か月 |
| Slim 国内債券 | -17.7% | 2021/8/26 → 2026/8/18 | 未回復(5年間下げ続けている) | |
読み取れること
1. 世界株・米国株の直近の「底」は2025年4月9日
オルカン、S&P500、先進国株式、NASDAQ100、楽天VTI、SBI・V各種——海外株式ファンドはほぼすべて、2025年1月下旬の高値から4月9日の安値まで20〜28%下げ、その後5〜7か月で高値を回復しました。下落の深さは「米国集中ほど深い」(S&P500 -24%、NASDAQ100 -28%)、「分散しているほど浅い」(オルカン -20.5%)という順でした。
2. 日本株は「一瞬の急落」と「長い回復」
日経平均連動ファンドの最大下落は2024年8月5日、わずか17営業日で-25.5%という急落でした。ここまで速い下落は海外株式には無かった一方、高値を回復するまでに約1年かかっており、下がるのは速く、戻るのは遅い典型でした。
3. FANG+の-38%は「1年半」の忍耐が必要だった
2021年11月から2023年1月まで14か月下げ続け、回復までさらに4か月。この期間に積立を続けた人は、その後の2023〜2024年の大幅上昇(年初一括なら+76%の年もあった)を最も安い価格で仕込んでいたことになりますが、途中でやめた人も多かったはずです。
4. 「債券は安全」ではなく「下落が小さい」
先進国債券は2022年の利上げ局面で-10%、国内債券にいたっては2021年から5年間で-17.7%、しかもまだ回復していません。下落幅は株式の半分以下ですが、ゼロではないことは知っておくべきです。
設定来では「2020年3月」がすべてのファンドの最大下落
2020年以前から存在するファンドは、例外なくコロナショック(2020年2月21日→3月24日)が設定来の最大下落です。オルカン-33.8%、S&P500 -34.4%、先進国株式-35.2%、楽天VTI -35.6%。ただし回復も速く、S&P500は9月3日(約5か月半)、オルカンは11月12日(約8か月)に高値を更新しました。1か月で3分の1が消える下落と、その半年後の全面回復。積立を語るとき、この振れ幅を前提に置いておく必要があります。
結論: 「-20%は5年に1回、-35%は10年に1回くらい来る」と思っておく
- 世界株・米国株の積立で、-20%前後の下落は直近5年で2回(2022年、2025年)、回復には半年前後かかった
- 集中投資(NASDAQ100・FANG+)は下落も深く回復も長い。-30〜40%で1〜1.5年を覚悟する
- 下落の最中に積立をやめると、いちばん安く買える期間を捨てることになる。続ける仕組み(自動引き落とし)にしておくのが最良の対策
この検証の前提と注意点
基準価額は各運用会社が公表している確定値(設定来の全営業日)をもとに集計しています。買付は「指定日以降の最初の営業日の基準価額」で約定したものとして計算し、手数料・税金・分配金は考慮していません。過去のデータに基づく検証であり、将来の成果を示すものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。
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