積立設定で最後に迷うのが「何日にするか」です。「月末は機関投資家のリバランスで下がりやすい」「月初は資金流入で上がりやすい」といった説を目にしますが、基準価額の実データで確かめた記事は意外と見当たりません。当サイトのデータで7通りの積立日を同じ条件で比べました。
検証の条件
- 期間: 2021年9月〜2026年7月の59か月、月3万円。評価は2026年8月25日
- 積立日: 1日・5日・10日・15日・20日・25日・月末(各月の最終営業日)。指定日が休業日ならその後の最初の営業日
- 対象: 5年分のデータがある24本
結果: 早い日ほど良く、月末が最下位。ただし差は1%強
| 積立日 | 1日 | 5日 | 10日 | 15日 | 20日 | 25日 | 月末 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 24本平均(1日比) | 0 | +0.08% | -0.31% | -0.53% | -0.73% | -0.85% | -1.16% |
| オルカン | 0 | +0.04% | -0.36% | -0.61% | -0.83% | -0.96% | -1.36% |
| S&P500 | 0 | +0.05% | -0.37% | -0.57% | -0.81% | -1.05% | -1.48% |
| Slim 日経平均 | 0 | +0.34% | -0.43% | -0.74% | -0.84% | -1.09% | -1.19% |
| Slim 8資産均等 | 0 | +0.05% | -0.15% | -0.29% | -0.41% | -0.49% | -0.76% |
最も良かった積立日は24本中21本で「5日」、次いで「1日」が2本。最も悪かったのは23本で「月末」でした。1日と月末の差は平均1.16%で、177万円を投じて約2万円です。
これは「月末効果」ではなく「早く入れた効果」
順位がきれいに日付順(早いほど良い)に並んでいることが答えです。もし月末に下がりやすいアノマリーがあるなら、月末買いは「安く買える」ので有利になるはずですが、結果は逆でした。5年で年率20%近く上昇した相場では、買う日が1日遅れるごとに平均0.05%ずつ不利になる、ただそれだけのことが表れています。
5日が1日をわずかに上回っているのは、月初の数営業日に上がりやすい傾向がごく弱くあったためですが、24本平均で+0.08%と誤差の範囲です。
年ごとに見ると、順位は毎年入れ替わる
オルカンについて、各年1〜12月の12回の積立を年末で評価し、その年の最良日と最悪日を調べました。
| 年 | 最良の積立日 | 最悪の積立日 | 最良と最悪の差 |
|---|---|---|---|
| 2019 | 1日 | 月末 | 10.9% |
| 2020 | 1日 | 月末 | 8.7% |
| 2021 | 1日 | 月末 | 10.9% |
| 2022 | 25日 | 月末 | 10.2% |
| 2023 | 1日 | 月末 | 10.5% |
| 2024 | 5日 | 月末 | 11.4% |
| 2025 | 5日 | 月末 | 10.4% |
1年単位だと最良と最悪の差が10%前後もあるように見えますが、これは「12月の積立を月末に買うと年末評価までの日数が短い」という計算上の効果が大半です。5年通算では1.2%まで縮むことが、上の表で確認できます。2022年(下落年)だけ25日が最良になっているのも、「下がる年は遅く買うほど有利」という同じ理屈です。
結論: 給料日の直後でいい
- 積立日で狙える差は5年で1%程度。上げ相場なら早い日、下げ相場なら遅い日が有利で、事前には分からない
- 「月末は下がりやすい」「月初は上がりやすい」といったアノマリーは、この5年・24本では確認できなかった
- 実務上は給料日の翌営業日以降にして、引き落とし不能で積立が止まる事故を防ぐ方がはるかに重要
この検証の前提と注意点
基準価額は各運用会社が公表している確定値(設定来の全営業日)をもとに集計しています。買付は「指定日以降の最初の営業日の基準価額」で約定したものとして計算し、手数料・税金・分配金は考慮していません。過去のデータに基づく検証であり、将来の成果を示すものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。
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